カスペルスキーって、結局どうなの?
セキュリティソフトの選定には結構悩みますよね。1年ライセンスだと割高なので毎回3年ライセンスを買っていますが、1万近くしますのでとても慎重になります。
私の場合、一番使用歴が長いのがウイルスバスターですが、つい最近まで使用していたのはカスペルスキーです。セキュリティ面で一番安心できたのはカスペルスキー、しかしバグが多かったのもカスペルスキーでした。何事もなければカスペルスキーを更新していたと思います。
結論から言いましょう。
カスペルスキーからESETに乗り換えました。
カスペルスキーとハッキング
カスペルスキーといえば2017年のとあるニュースが有名です。
2017年10月、カスペルスキーは「スパイ行為のためにロシア政府に使用させた」としてアメリカ政府からスパイツール認定されてしまいました。The New York Timesによれば「ロシアのハッカーが機密情報を盗み出すため検索エンジンとして利用していた」とのこと。当然、アメリカ政府内ではカスペルスキー製品が使用禁止となりました。
あくまでも政府レベルでのお話であって、個人利用には問題なさそうに思えました。ところが、スパイ云々とは別ベクトルで、ちょっと考えざるを得ない問題が発生するようになったのです。
グーグルとの相性問題
ちょうど3年ライセンスが使用期限を迎えるということもあり、カスペルスキーをできるだけ安く更新するためにグーグルでネット検索しようとした時のこと。いつも見慣れた画面とは異なる文字列が表示されました。
グーグル先生「相性問題により表示できません」
グーグルに相性問題??
なんの冗談かと思いましたが、気になるのでこの件についてざっくりと調べてみた結果、グーグルとカスペルスキーの相性が良くないことがわかりました。初めて見る画面だったので先のスパイツール認定と関連しているのでは?などと邪推もしましたが、結構前から発生しているようで、あの事件とは関係なさそうな気もします。ところがそれ以来、相性問題がたびたび出るようになったことと例の事件を鑑みて、カスペルスキーからの卒業を決意しました。
減点方式でセキュリティソフト選定
私が商品に悩んだ際に行うのが減点式選定です。思いっきり主観ではありますが、例えばこんな感じ。
・カスペルスキー : グーグル相性問題 -1
・ノートン : 高い(値下げもあまりない)、重い、不安定 -3
信用問題(外国へのデータ不正送信) -2
・マカフィー : なぜか買う気にならない -10
・ESET : とくになし
マカフィーはスマホのあんしんセキュリティでお世話になっていますが、なぜか買う気にならないんです。本能的に避けているのかもしれない…。
ESETは私の運用経験上なにも問題ありませんでした。でもってすごく安い。3年5台で6千円。動作が軽すぎて本当に機能しているのか不安にはなりますが…。
というわけで、今回はESET導入となりました。
カスペルスキーが良かった点
相性問題がなければ、普通に更新していたであろうカスペルスキーの良かった点を挙げます。
・高いウイルス検出率
・広告ブロック機能搭載
・危険なウェブサイトのアクセスブロック(精度が高い)
中でも一番うれしかったのが広告ブロック機能です。YouTubeにすらフィッシングサイトへのリンク広告が出てくる昨今、これら広告を根こそぎブロックしてくれるこの機能には大変お世話になりました。
YouTubeの動画再生中に挟まれるCMすら完全ブロックする優れモノだったわけですが、それだけに広告収入がメインのグーグルにはカスペルスキーの市場拡大は脅威だったのかもしれません。もしカスペルスキーが市場トップシェアとなり、広告ブロック機能搭載がデファクトスタンダードとなれば、グーグルの経営が傾くかもしれません。グーグルが傾けば、アメリカ経済にも大きく影響する可能性があります。となると、あのカスペルスキー騒動は、もしかしたらグーグル保護という側面があったのかもしれません。